未成年の落とし穴と「大人」になるとき

前回の続きです。

例えば、見た目が子供っぽくても、身分証明書を偽造して20歳以上と偽ったり、そこまでしなくても、自分はあくまでも未成年ではないという振舞いをする等、相手を騙すようなことをすれば、返品要求を拒否できる余地があります。

こうなれば、程度問題でもありますが、売り側の過失は相対的になくなっていきます。未成年者保護の趣旨の規定なので、そんな悪知恵を働かす未成年は保護する必要がない、ということになるんです(参照:「民法21条 制限行為能力者の詐術」)。ご覧のように、未成年は法的に保護されるケースが多いです。

ただし、未成年であっても、未成年であるがゆえの制限能力者制度の恩恵を受けられない場合があります。
ご存知のように、男性は18歳、女性は16歳になれば結婚ができます(民法731条)が、20歳に満たない場合でも、つまり、未成年でも結婚していれば、法的には未成年とは言われません(民法753条)。これを、「成年擬制」と言います。つまり、未成年保護規定の対象ではなくなるのです。

結婚をしていれば、法的には成人として扱われるのですね。
さらに、結婚した未成年が離婚や一方の死亡によっての婚姻解消によっても、その効果を失われることはありません。未成年でも、結婚を一度すれば、法的にはもう未成年と呼ばれることはないのです。

ここで、一つ注意。
成年とみなされると言っても、それは民法でのお話です。
タバコや飲酒が許されるとか、選挙権が与えられるとか、そういうのとは別の話になりますので、ご注意を。

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