税金対策の落とし穴 1

聞くところによれば、自分に所有権のある不動産などを税金対策と称し、第三者と通謀してその人に移転登記をして自分の名義でない、虚偽の姿を作成する人がいるそうです。

このような虚偽の外観の法律行為は無効とされます(民法94条1項)。この場合の偽装譲渡し人と偽装譲受け人双方は、この移転登記が嘘っぱちの意思だってことを解っているわけで、そんなものは保護する必要がないということです。そんな土地譲渡は無効だから、土地所有権は移転してませんよ、ということですね・・・

この場合、基本的には土地譲り渡し人と譲り受け人の二人しか出てこないので、そんな大きな混乱というか、問題はないでしょう。二人でやってろって話です。もちろん、資産隠しという税法上の問題はありますけど。

ここで問題にするのは、登場人物がもう一人出てきた場合です。仮に土地譲り受け人は譲り渡し人の息子としましょう。

この息子、少々ずる賢くて、この土地が自分名義の登記になっている事を利用して、この所有権移転が虚偽である事について知らない友人(法的には「善意の第三者」と呼ぶ)に転売してしまうとします。怒るのは息子のオヤジです。

オヤジは、息子の友人に「あれはオレの土地なんだ。息子に登記移転したのは税金対策で、これは虚偽表示で無効なんだ」と主張するでしょう。でも、友人はこの虚偽表示については知りません。

友人は、オヤジと息子の取引は有効であることを信じてその土地を買いました。今更そんなこと言われても遅い、というわけです。

法律は、どういう判断を出すか。続きは次回。

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2008年10月13日 | コメント/トラックバック(1) |

カテゴリー:民法総則 法律行為

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